種は芽が出る、芽は伸びる。そういう風にできている。

子どもの成長がいつでも「順調である」ということはありません。むしろ、親からしてみれば「気になるところだらけ」というのが正直なところではないでしょうか。

子どもは成長の過程で、何度も何度も壁にぶつかります。その中で、迷って、考えて、挫折して…その「失敗」の経験こそが、子どもの成長に欠かすことのできない重要なものなのです。

失敗は苦しいです。しかしだからこそ、一生懸命に考えて、解決策を見出そうとする。その能動的な脳の働きであり、心の動きが、子どもの成長を後押しします。困難に当たった時に、くじけずに、むしろそれを楽しんで解決していくことができれば、これからの人生はより豊かなものになるでしょう。

今回の講演会は、「子ども自身が自分の学習に正面から向き合う場」として西郡学習道場を設立した西郡文啓が、「変化が激しく答えのない時代」をたくましく生きていくためのヒントとなるお話をさせていただきます。

西郡学習道場は昨年まで（コロナ禍以前）は完全対面での授業形式でしたが、今年度より完全オンライン形式に切り替えました。オンライン化の背景には、単に感染対策ということのみならず、子どもたちのありのままを認め、その子らしく伸びていくための環境を整えることにこだわって考え抜いた末での決断がありました。
その背景を踏まえながら、実際の道場式学習法のご紹介もさせていただきます。